急速な円高は30年以降前の水準になりインバウンド効果はあるも食品から電気製品、部品などの多くを輸入に依存する国内産業はコスト高となり大変厳しい状況になっています。
当団体は日本で唯一のProduct Liabilityを標榜していますが、多くの方は司法分野のPL法のイメージが多いと思います。現実は輸入、製造、流通小売に深く関わりますが、超スマート社会になりこれまでの対策の効果が薄れ、大きな被害を伴っており、さらにデジタルプラットフォーマーの影響、情報品質とその責任も世界でも大きな問題になっています。
2015年に法律家、経済、リスク、保険の専門家、技術者、研究者や様々な団体の皆様により一社)PL研究学会を設立、その後製品の品質管理の一環である自主回収、リコールの問題を解決する方法として特にB2C製品デジタルトレーサビリティの対応システムを開発、公表してきました。
海外、特に北米での食品安全強化法(FSMA)204条は今回の製薬会社の紅麹の原料やサプリが現地で販売されていたら規制対象となる可能性の高い事案です。5名が亡くなり多くの方は肝機能障害で苦しんでおりますが原因究明ができるかは不明であり、その状況での「再発防止」は困難であり、米国であればその事業者の体制整備の脆弱性として解決するまで全ての製品の製造販売ができなくなります。2026年には24時間での対応が求められます。時を同じくして流通システムの自動化に欠かせないバーコードの2次元シンボル利用が加速しています。
そして、昨年末にはEUにてPL法理(法律の根拠となる事項)が公表され各国の政治的合意がされたとのこと、国内では消費者庁徳島の研究機関でPL法改正の論議が行われていると思われます。
これらから
① デジタルプラットフォーマーによる対応強化の影響
② EU内に輸入代理店や支店、関連会社などがない場合は輸出した国の包装、パッケージした事業者がその責務を負う可能性が高くなったこと。
③ 流通小売の自動化が進むに際しGS1 2Dの利用(流通小売の食品ロスやPOSレジ自動化)が促進し、すでに日本でもラベル印刷機器などが生産されており、今後の国内外での流通小売側の影響。
④ 食品などは食品衛生法や消費者庁のリコールデータベースへの届出義務化(原因不明であっても直ちに報告する義務)、表示に関する規制強化が現実となり、もはやトレーサビリティが確認できないものの輸出だけでなく国内でも社会の要求は厳しくなります。
⑤ 経産省製品安全4法の改正による規制強化が進んでおり、原因究明・市場の被害の未然防止/再発防止としてリコールの精度を高めるために製品トレーサビリティが必須になるようです。
以上のように「品質安全の異常が発見された場合の科学的根拠のある回収の効率化で消費者市場での被害未然防止を行える体制整備」が求められることが明確になり、選択の余地がなくなったことになります。
さらに経営戦略としてもCookieの利用規制の強化でこれまでの個人情報や個人属性情報の利用が難しくなりデジタルマーケティング手法の大幅な見直しが必要になりました。企業経営に直結する課題を解決するためのシステムですが、これまでの体制の改革が必要になります。それには教育から始まり例えば取説や商品情報の表示などのコンプライアンスチェックを行い社内規定の改善などが必要で、現時点で今これらに対応できるのはAPLだけであります。また、ロット管理や保管情報の整理、GS1アプリケーション識別子の利用など、事業規模が大きく扱い商品の多さ、種類の相違などを俯瞰的に判断しアドバイスするコンサル的人材の育成が重要になりました。
以上のことを総合して、これから食品関連事業者団体の皆様などでのシステムの利用事例を増やし、2025年3月までの短い期間での実績を皆様のご支援のもと上げて参ります。
今後冒頭にお伝えした法律などが現実になるほどに市場ニーズとして「安全確保のためのトレーサビリティ」は必須になり、皆様の良きパートナーになれるよう、新たな組織、一社)APL-Japanを皆様のご支援をいただき社会システム提供団体となれるよう全力で取り組みます。
他の組織団体との連携
『地方創生 SDGs 官民連携プラット フォーム』の「安全(製品安全・消費 者安全)と SDGs」分科会に参加し一財) 電気安全環境研究所 (JET)様と実務的な連携を行なっています。
過去にシンポジウム等にて後援・共催をいただいた団体
東北工業大学、(国研)農業・食品産業技術総合研究機構、一社)セーフティグローバル推進機構、(一社)日本施設園芸協会、(一社)野菜流通カット協議会(VeDiCa)、一社)日本ガス石油機器工業会、(一財)電気安全環境研究所(JET) 、(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会(nacs)、(一社)日本エシカル推進協議会、(公社)消費者関連専門家会議、防災用品アドバイザー協会、(株)ロダン21
PL研究学会との連携
一社)PL研究学会の運営サポート(事務局運営・学会誌出版、大学や製品安全、 品質保証分野、消費者安全の専門家の皆様の発表、論文募集など)を通し、消費者対応、法律、製品リコールなどの研究活動、成果の広報を支援しています。
法人概要
APL組織図理事会法人名一般社団法人APL-JapanAssociation of Product Liability Japan設立2019年12月...
続きを読む定款
本会の定款です。
続きを読む沿革
当協議会は2002年に現在の会長がクラウドでの取説制作受注〜制作〜配信の特許を申請したことで、専用のSNSを利用し、消費者基本法を根拠にした取説の制作者を全国49拠点で指導してい...
続きを読む講師紹介
様々な講習を行う講師陣の紹介です。
続きを読む寄付金ご協力のお願い
平素は当団体の事業に深いご理解をいただきありがとうございます。一時、問題になった製品に起因した子どもと高齢者の事故が急増しています。多様な製品が次々に出るため現在...
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