1 事業者と製品の評価について

製品を製造販売する事業者が製品安全についてどのようなレベル、経営における意識度などは、仕入れる側も実際に購入使用する消費者も知りたいことです。
食品などでは鮮度、産地などに関心が高く表示規制は厳格に行われ消費者でも判断できます。
一方、工業製品の多くは中国製などになり、もはや製造者・販売者の情報を得ることは難しく、買ってみる・使ってみないとわからないもの、ブランドを信じても毎日のように重大事故やリコールが起き、それも知らずに多くの方が使い続けています。

2 事業者の評価

海外の事業者の情報、信頼性を評価できないと、それを輸入し販売する事業者も取引上のトラブル、リコールや事故対応など厳しい状況は売れるほど、時が経つほどリスクが高くなります。
品物ではわからないことも検証評価を行うことで、取引での双方の信頼度も高まります。

国の制度を利用しましょう。

製品安全自己宣言制度での自社、取引先の評価の確認をしましょう。
海外事業者であっても同様にチェックシートを送り記入いただき、改善してほし
いことを具体的に伝えることができます。
国内管理人の方はご自身のリスクを回避するためにも必要なことです。

製品安全自己点検チェックシート(経済産業省HPより抜粋)

3 製品の検証について

取扱説明書の位置付けとその評価方法について

はじめに
当団体は取扱説明書を消費者基本法第5条2項、ISO/IEC Guide51、IEC/IEEE82079-1:2019などをもとに、製品の使用方法やリスクを正しく消費者に伝える設計図書とし、その評価検証を元に、さまざまなアドバイスを前身団体NPO法人日本テクニカルデザイナーズ協会( JTDNA)にて2005年より製品安全の取り組み支援として行っています。
評価方法の根拠として、「取扱説明書ガイドライン」と検証プログラム、製品のリスク区分をPL保険などの保険料率根拠にする「リスクコード」を細分化し検証の内容を2005年に公開し改善を行いながら継続しています。
大手から小規模の製造、商社、通販、小売などの食品なども含む、広告表示から説明書などを検証評価し、改善の指導を行っています。

4 検証プログラムについて

製品の安全性評価は計測機器を用いた検査と、客観的な検証により総合的に評価することが重要です。設計製造は機密事項も多く、当事者以外はおそらく技術系でない経営者、法律の専門でない設計者などは、結果評価ができません。そこで国は第三者機関の検査機関でPS評価を行っています。

当団体は後者の客観的判断を使う側の視点で行っています。
取扱説明書は市場ニーズを製品の品質に反映し設計意図として、利用者にその製品の目的、正しい使い方、トラブルの対応、そして現状の技術では解決でない「残存リスク」を直ちに理解できるように伝えることです。表示ラベルも示し説明を読ませず直ちに禁止行為の結果を伝えなければなりません。それらを総合し検証します。
これにより検査では見落とすPL法の欠陥である「設計や製造上、指示警告上の欠陥」を発見できます。

5 事業者と製品の評価

2と4の結果にて改善指摘を行い、改善実行可能な項目と実行不可能な総合判断を行います。

6 リスクの高い製品の評価検証

  • リスクコードAでは、やはり製品そのもの(LOT単位)の現品確認を要するものがある。
  • 機能、性能的に特出したもので、前例のないものでは、現品を確認し、安全に関わる構造、部品、回路図などの聞き取りなどを行う。
  • 最終商品であるならば、抜取り検査の検査項目、実施方法など、検査データなどで確認できない事項、生産工程の検査や作業指示書などの点検も行う場合がある。
  • リチウムイオン電池を使用するものは使用環境の影響を強く受けること、子供用ではなくとも子供が触れる環境下にあり、興味をもつもの、誤飲などのリスクのあるものなど、複数で検証を行い、改善指導などを実施し出荷後の安全確保の点検を行うなど。

慣例的に製造販売しているもののリスク

  • これまでは問題なかったというのが多くの事故やリコールの際に経営者などが言われることである。
  • これは当然で、現場に任せることは規模が大きくなるほどその問題は大きい。
  • 過去の重大事故の多くは必ずこの問題に帰還する。

リコールが直ちにできないものは排除される!

これまで双方の信頼関係で成立していたことも、世代交代、会社の統廃合、生産拠点の移転などで、一見同じでもさまざまな問題があることを示しましたが、保険同様、常に品質欠陥の問題は経営に直結することであり、世界では「GTIN+出荷LOTでの管理とトレーサビリティ」が決定しています。

7 サイレントチェンジや出荷後の安全確保

  1. 仕入れ部材、原材料などのサイレントチェンジによる品質不良
  2. 円安によるコスト高で仕入れ価格の安いものに変更されていることが報告されず、重大な品質欠陥を起こす。
  3. 多くは経年劣化などに影響し初期の試験結果やデータでは発見できない。
  4. 気温40℃を超える中では常温(20~25℃)という設計条件では安全性を保証できなくなっているなど
  5. 国内販売していたものが海外で使用されることへの対応
  6. インバウンドで安全情報、日本での常識が通用しない状況下でのトラブル
  7. リコール回収の放置による被害拡大
  8. 海外での販売が停止されるリスクなど

8 製品安全4法による国内管理人の責務にて示された新たな製品安全対策

国内管理人の業務としての項目リスト(輸出商社も同じ責任)
○:通常業務 ★:基本的に問題ない ★★:scodtによる効果 ⭕:MCPによる効果

  1. 国内管理人の選任および委託契約の締結○
  2. 経済産業省への届出および変更届出○
  3. 技術基準適合関係書類(適合証明書等)の写しの保管★(GTIN+LOTでシステムとフォルダ管理)
  4. 自主検査記録の保存管理★★(GTIN+LOTでシステムとフォルダ管理)
  5. 経済産業省等からの報告徴収への対応★★
  6. 立入検査の受忍および一次窓口対応★(東京本部)
  7. 海外事業者(特定輸入事業者)との常時連絡体制の維持★★⭕
  8. 製品事故・不具合情報の収集および一次判断★★⭕(当団体の専門領域)
  9. リコール等発生時の初動対応および行政連携★★⭕(当団体の専門領域)
  10. 出荷後の製品安全に関する記録・履歴の管理★★(GTIN+LOTでシステムとフォルダ管理)
  11. 必要に応じた試験・検証業務の委託調整★(検証は当団体、専門外は国内試験
    機関との連携)
  12. 表示および取扱説明書に関する是正対応の実務支援★★⭕(専門領域、scodt
    での配信管理)
  13. 海外事業者の不履行・失踪時における代替統制対応★★(配信画面切り替え、使用者に通知、相談対応)

GPSR/PLDの対応について

従来の製造、出荷検査などでの出荷後の品質異常について対応できる範囲(リコール回収率、再発などのデータ、APLの専門家育成テキストなどからAIで解析)